ギャラリーTOM館内

 

ギャラリーTOM

ギャラリーТОМは、盲人(視覚障害者)が彫刻に触って鑑賞できる場所として村山亜土(故)・治江によって1984年に創設され、今年で27年目を迎える私立の小さな美術館です。

「ТОМ」という名称は大正時代のダダイストのグループ『マヴォ』の代表的なアーティストとして知られた村山知義の署名のロゴからとったものです。十代の後半から『子供之友』に童画を載せていた村山知義はいつも「ТОМ」というサインをしていました。ギャラリーТОМの名前はそれに由来しています。

ギャラリーТОМの 創設者の一人である村山亜土は、独創的な美術家である村山知義を父に、叙情性豊かな童話作家である籌子を母に生まれました。
村山亜土自身も児童劇作家として知られています。

村山亜土と治江の一人息子、(故)錬(れん)は不運にも生来の視覚障害者として生まれ育ちました。あるとき、錬が「ぼくたち盲人もロダンをみる権利がある」と言った言葉に突き動かされた二人が、視覚障害者のための美術館を設立したというのがギャラリーТОМの誕生の経緯です。
1970年代の後半から1980年代の中ごろにかけて、日本各地に美術館が建設されて、多くの人々が美術館における美術鑑賞という恩恵を受けはじめていましたが、ギャラリーТОМ以外に視覚障害者にとっては美術体験ができる施設はありませんでした。

それ以来、いつでも視覚障害者が彫刻に触って美術体験をできる施設として機能してきましたが、近年は公立の美術館とは競合がなりたたず、運営自体も様変わりせざるをえない状況になってきました。

そのような周辺状況のもとに、現在ギャラリーТОМは視覚障害者の美術館賞の場としての性格を確保しつつ、視覚障害者も晴眼者も同じように体験ができるような先駆的で実験的な方向を求めてさまざまな美術展を開催してきました。

たとえば、「柳原義達と5人の作家」展、「堀内正和 アトリエのない彫刻家」展、「掛井五郎の動物記」展など、従来見られなかった視点で創造の原点を探る現代美術を紹介する試みをしてきました。また近年では「東野芳明を偲ぶオマージュ」展、「澁澤龍彦の驚異の部屋」、「柳宗理と出西窯」展などを開催して、たくさんの方々にご好評いただきました。

ギャラリーТОМは、今後も新しい企画展を鋭意構想して行きますので、皆さまの温かいご支援を賜りたく存じます。

ギャラリーТОМ/NPO法人視覚障害者芸術活動推進委員会





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